プリザーブドフラワーのアレンジメントを長持ちさせる保存方法とは?

美しい姿を長期間保つことができるプリザーブドフラワーは、ハンドメイドや贈り物にぴったりの花材です。生花とは異なり「枯れない」花として人気が高く、上手に保存することで何年も同じ姿を保ち続けることができます。

とはいえ、湿度の高い日本では、適切に保管しないと劣化が早まってしまうこともあります。そこで今回は、プリザーブドフラワーのアレンジメントを長持ちさせるための保存方法について紹介します。

プリザーブドフラワーアレンジは何年持つ?

一般的に、プリザーブドフラワーは湿度が低い状態に保たれているほど長持ちします。そのため、ヨーロッパなどの平均的に湿度が低い地域では10年程の非常に長い寿命を持ちます。一方、年間を通して比較的高温多湿な日本では、保存状態が良好でなければ2、3年のうちに劣化が進んでしてしまうことも考えられるでしょう。

ただし、適切な環境を保つように心がけることで、日本国内でも7、8年程度は色褪せたり風化したりすることなく美しい姿を楽しむことができます。プリザーブドフラワーは「枯れる」という寿命の迎え方をすることはありませんが、花びらや茎が傷んで「崩れる・壊れる」ことで寿命が訪れます。そのため、元の姿かたちを保つことができなくなったときがプリザーブドフラワーの寿命と判断できるでしょう。

プリザーブドフラワーアレンジの効果的な保存方法

少しでも長くプリザーブドフラワーを楽しむためには、次の3つの点に注意して保存することが大切です。

・直射日光を避ける
プリザーブドフラワーは直射日光と高温多湿に弱いため、通気が良く適度に涼しい部屋で、直接陽が当たらない場所に飾ることが大切です。日光だけでなく、部屋の照明でも色あせてしまうことがあるので、できるだけ日陰になる場所を確保できるとより美しい状態を保つことができます。

・できるだけ優しく扱う
プリザーブドフラワーを扱うときは、丁寧にやさしく触れるようにしましょう。無造作に扱ってしまうと花が壊れたり、崩れてしまう場合があります。埃などの細かな汚れが気になるときは、お花が傷つかない柔らかい素材のブラシなどを使用して、払う程度にとどめるのが長持ちの秘訣です。ブラシがないときは、弱風のドライヤーで払う方法もあります。

・水気のある場所に飾らない
色が落ちてしまう可能性があるため、水気のある場所は避けるようにすると良いでしょう。直接水を与えないようにすることはもちろんですが、わずかな水分でもカビなどの原因になってしまうため、他の植物と隣接しないように注意しましょう。

冬場は窓辺を避けて飾ると、露の付着による色落ちを防止できます。

プリザーブドフラワーアレンジのよくあるトラブル

プリザーブドフラワーは枯れない便利な花材ですが、カビや色移りなどのトラブルが起こることもあります。ここでは、プリザーブドフラワーに起こりがちなトラブルを紹介します。

・カビなどで花びらが崩れてしまった
カビは放置しておくとどんどん他の場所に移ってしまうため、発生に気が付いたらすぐにハサミなどで除去します。湿度の低い場所に移して、数日は再びカビが生えないか観察することも重要です。

カビが広範囲に渡っていると花びらごと切り取らなければならないこともありますが、範囲が小さければ、カビを除去して崩れた部分の形を整えるように切り揃えることである程度見た目を美しく保つことができます。

・花びらの色が薄くなってきたように感じる
室内の湿度が高くなると、水気を吸い上げて花びらが透明になることがあります。このまま放置してしまうとさらに色が褪せて戻らなくなってしまう可能性があるので、湿度の低い場所に移して様子を見ると良いでしょう。早いうちに対処できれば、数日中に元の状態に回復が期待できます。

半透明の状態が長く続くときは、シリカゲルと呼ばれる乾燥剤を入れるのもおすすめです。ケース入りでない場合は、短時間だけドライヤーの弱風を当てて水分を飛ばす方法も有効です。

・色が衣服などに移ってしまった
プリザーブドフラワーの着色液は、衣服などに付着してしまうとなかなか落ちにくいのが難点です。気がついた段階でティッシュや柔らかい布で拭きとりますが、落ちない場合はクリーニングなどを検討する必要があるでしょう。

対策としてはなるべく色移りしやすいものの近くに置かないことが一番ですが、赤や黒などの濃い色の花材は色移りしやすいので、白や薄い黄色などの比較的色移りしにくい花材を使用するのも選択肢のひとつです。

アレンジメントが壊れてしまったときの楽しみ方

プリザーブドフラワーの一部が壊れてしまったときの対処法は2つあります。まず、同じ素材を用意して壊れた部分を修復する方法です。元のアレンジメントが気に入っていて、同じ姿を保ち続けたい場合はこちらの方法を選ぶと良いでしょう。

もうひとつは、思い切ってアレンジメントを大幅にリメイクしてしまう方法です。元気なお花だけを取り出して新たなお花を加えることで、元の面影も残しながら新鮮なデザインを楽しむことができます。

まとめ

プリザーブドフラワーを長持ちさせる方法や、よくあるトラブルについて紹介してきました。せっかく作った作品は、なるべく長く楽しみたいものです。適切な環境のお部屋に飾ってあげることで、美しい姿のままアレンジメントを保つことができるでしょう。