フローラルフォームの主成分・フェノール樹脂とは

生花を活ける際や、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーのベースとして使われている「オアシス」の商標でおなじみのフローラルフォーム。
吸水性フォーム素材のフローラルフォームは、立体的な網目構造を有する熱硬化性樹脂「フェノール樹脂(ベークライト)」が主成分です。
プラスチックは、加熱すると溶け、冷やすと固まる熱可塑性樹脂と、液体を加熱すると硬化して元には戻らない熱硬化性樹脂に大別できます。
歴史上で最も古いプラスチックは19世紀中頃の発明である熱可塑性樹脂のセルロイドですが、完全な化学成分によるプラスチックという意味では、1907年に登場した熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂が最古の合成樹脂とされています。

フェノール樹脂は、その化学的特性から電気部品などの工業製品に使われるほか、耐火性・耐熱性に優れるため、調理器具の持ち手など日用品分野でもおなじみの素材です。
また早くも1920年代には、ココ・シャネルがボタンやコスチュームアクセサリーなどの装飾品にベークライトを採用しています。

フェノール樹脂は、発泡剤を混ぜた成形品のほか、塗料や高精度鋳造の結合剤、最近では3Dプリンターの造形材料にも使われるなど、高機能な樹脂素材として進化し、ますます存在感を高めていると言えるでしょう。

さて、一般的な生花用フローラルフォームは、スポンジのように微細なセル構造の集合によって高い吸水機能を持つ素材です。
本来は酸性物質であるフェノール樹脂ですが、改良を進めた結果、現在では吸水した水分のpH値を中性に保つことにも成功し、お花や葉の傷みを大幅に軽減できるようになりました。
このように、各メーカーとも安全性や環境基準への配慮などの社会的責任を果たしながら、安心して使える高品質なフローラルフォームを供給しているのです。

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